不整脈の原因は「ナトリウムチャネル」のRNA異常

筋強直性ジストロフィーでは、不整脈が関係すると考えられる突然死が多いとされています。なぜ不整脈が起きるのか、長らく原因が不明でした。
2016年4月に大阪大学大学院医学系研究科の髙橋正紀教授をはじめとする国際共同研究チームは、この不整脈の原因が、心臓の「ナトリウムチャネル」のRNA異常であることを世界で初めて発見しました。

心臓の細胞内での「ナトリウムチャネル」の機能低下が引き起こす不整脈

ナトリウムだけを通す特殊なタンパク「ナトリウムチャネル」は、心筋細胞を動かすための大事な働きを担っています。しかしRNA異常によってナトリウムを通す機能が低下すると、筋強直性ジストロフィーでよくみられる不整脈が起こります。

突然死の予防や新たな治療法開発へ

不整脈の原因が明らかになったことで、不整脈の進行の予測や早期の対応、突然死の予防に役立ち、新たな治療法開発につながることが期待されます。

詳しくは大阪大学ホームページをご覧ください。
http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2016/20160418_2

高橋先生からのメッセージ

大阪大学のみではなく、滋賀医科大学、国立病院機構刀根山病院、国立循環器病研究センター、兵庫医科大学、自然科学研究機構生理学研究所、東京大学、同志社大学、明治薬科大学など、日本の筋強直性ジストロフィー研究者が結集し、フランス・ドイツ・アメリカと国際共同研究を行った成果です。
残念ながらなくなられてしまった日本の患者さんのサンプルをご家族の意思で使わせていただけたことから、このようなことを見出せました。
この成果が、今後の患者さんの不整脈に対する治療の向上につながることを期待しています。