第21回DIA日本年会2024の講演にて、DM-familyが紹介されました

2024年10月29日、DIA日本年会2024 のセッションS32「神経・筋疾患領域の創薬において患者・市民参画を進めるためには」において、大阪大学大学院 高橋正紀教授が「筋強直性ジストロフィーの治療開発に向けたPPIとその国際連携」と題した講演を行い、筋強直性ジストロフィー患者会(DM-family)を取り上げました。

筋強直性ジストロフィーの治療開発に向けて、医療者側では国際共同治験を考慮し、早くから国際連携をしてきたことを報告。各国とともにデータセットを設定した患者登録をはじめ、PRO(Patient-Reported Outcome:患者の主観的評価指標)として成人に向けたMDHI、先天型・小児型に向けたCCMDHIの日本語版作成を行ったほか、自然歴研究も各国とともに進めています。

そして、患者側の活動として筋強直性ジストロフィー患者会について、患者登録の推進や研究調査への協力、多くのイベントでの講演の展開などさまざまな活動が紹介され、医療者・研究者が設立した「国際筋強直性ジストロフィー会議(IDMC)」にDM-familyが参加し、患者団体の国際連携につながったことが示されました。

各国の患者団体と支援者が主体となって、医療者、研究者、製薬企業も巻き込んだ「筋強直性ジストロフィー国際連盟」を共同設立し、各国に共通している課題の解決のために目標を発信したことや、毎年9月15日を「国際筋強直性ジストロフィー啓発の日」と制定したことなども紹介されました。

以来、9月15日には各国が連帯して「筋強直性ジストロフィーを治す」という大きなムーブメントとなっています。

いつも当会に温かいご指導をいただくだけでなく、世界への道を開いてくださった高橋先生に深く感謝しつつ、今後とも当会は患者と家族とともに、治療と心の豊かさを追求し、前進してまいります。

DM-familyを紹介する高橋教授
DM-familyを紹介する高橋教授

S32「神経・筋疾患領域の創薬において患者・市民参画を進めるためには」座長と講演者のみなさん

S32「神経・筋疾患領域の創薬において患者・市民参画を進めるためには」座長と講演者のみなさん
左から、座長の国立長寿医療研究センター 鈴木啓介センター長、ファイザー株式会社 藤本陽子さん、特定非営利活動法人Asrid 西村由希子さん、大阪大学大学院 高橋正紀教授、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)星野達郎さん

第21回DIA日本年会2024サイト

https://www.diajapan.org/meetings/24303/index.html

DIAとは
DIA (Drug Information Association)は1964 年、サリドマイド事件を憂慮した約30 名のメンバーによって米国で設立されました。以来、医薬品などに関する研究をサポートするために、規制当局・企業・アカデミア・患者との間の立場を超えた情報交換やディスカッションの場を提供するグローバルな非営利団体です。