第60回 日本神経学会学術大会に出展しました
2019年5月22日~25日、筋強直性ジストロフィー患者会(DM-family)は、大阪にて開催された第60回日本神経学会学術大会の患者会ブースに出展しました。
大阪大学大学院 高橋 正紀先生と
ブースでは、日ごろ筋強直性ジストロフィーの患者登録にご協力いただいている先生方に「Orphanet Journal of Rare Diseases」に掲載された論文*にて、2017年に日本の患者登録数が世界第4位になったことについて、パンフレットを配布し、お礼を申し上げました。
*Eight years after an international workshop on myotonic dystrophy patient registries: case study of a global collaboration for a rare disease
またDM-familyが9月22日に開催する「先天性筋強直性ジストロフィー親子のための勉強会 in 福岡」のチラシを置いて、ひとりでも多くの患者と家族にお伝えいただくようご協力をお願いしました。
森ノ宮医療大学 小林 貴代先生と
HITO病院 白岡 朗先生と
患者も家族も力を合わせて広げよう、出会いの場
DM-familyでは会員が協力し合い、ブース展示を分担して訪れてくださった先生方とお話ししたほか、日ごろなかなか会えない会員同士、さらには他患者会のみなさんとも交流を深めました。
大阪では初めての学会出展ということもあって、東京で学会出展を経験した会員が応援。会員の当番決め調整や当日のノウハウなどについて伝えました。
患者も、ケアをする家族も、誰しも忙しいもの。それに巻き込まれず、少しずつの力を集めれば、学会出展をはじめ、いろいろなことができるようになります。
夢眠クリニック大宮北 木下 正信先生と
この病気は、歩行に不安を持つ患者も少なくありません。
もし転んだらどうしよう……?と不安になって、出会いの場を難しく考えてしまいがち。でも、自分から謙虚にお願いすれば、誰かが助けてくれるかもしれません。
今回の学会では、歩行に不安のある患者に、患者を家族に持つ会員が車での送迎を引き受けてくれました。患者の家族は、患者のことをよくわかっているものです。患者が立ち上がるときに、すかさず手を貸す様子などは、生活をともにしている家族ならでは。
会員は、仕事や介護の都合をつけ、できることを協力し合います。
そして患者ができることはたくさんあります。学会の患者会ブースに座って笑顔を見せるだけで、たくさんの医療者が立ち寄り、お話しをしてくださいます。味方になってくれる医療者の方からも力強い応援の言葉をいただきました。
名古屋大学大学院 大野 欽司先生、大阪大学大学院 高橋 正紀先生と
ご高覧いただいた先生方に、この場を借りてお礼を申し上げます。
神経学会教育コースで、筋強直性ジストロフィー患者会会員が講演
神経学会では、少人数で医療者が学ぶ、さまざまな「教育コース」を開講しています。
5月25日(土)に「医者の思いと患者の思い よりよき相互理解のために 筋強直性ジストロフィー」として、国立病院機構 大阪刀根山医療センターの松村 剛先生と、愛媛大学附属病院老年・神経・総合診療内科に勤務し、DM-familyの副理事長でもある明地 雄司がオーガナイザーとなって教育コースを開講しました。
このコースではほかに、大阪大学大学院 人間科学研究科の井村 修先生と、DM-family副事務局長の土田 裕也が講師となって、医師と患者の相互理解に向け、さまざまな立場から講義を行いました。
大阪大学大学院 井村 修先生(左)、国立病院機構 大阪刀根山医療センター 松村 剛先生と(右)
明地と土田はDM-familyの設立メンバーであり、良き友人同士です。久しぶりに会った二人は、同じ病気を持つ者として語り合い、話が尽きず……。
どんなときでも、共感できる友人がいる。DM-familyはそんな出会いの場を広げたいと思います。