「DM-familyティータイム in 東北」にスタッフとして加わって

2019年11月3日(日)、東北地方・北関東地区の交流会「DM-familyティータイム in 東北」で、 DM-family会員である梅津陽亮が、会計として運営に携わりました。

初めて運営する側として患者会活動に参加。その体験をレポートにまとめました。


2019年6月に開催された筋強直性ジストロフィー患者会の総会に出席した時に、 今年度の活動計画の中の「患者にできることをやる」という話の一環で 「患者交流会を開催しましょう」という提案がありました。

副理事長の佐藤美奈子さん(宮城)と桑沢裕美子さん(福島)が、東北での交流会開催を計画し、水面下で話し合い、わたくし梅津にも協力のご依頼をいただきました。

お声掛けいただいた当時、私は転職先が決まったばかりでした。新しい仕事が始まって間もなくで「大丈夫だろうか」と不安もありましたが、 患者会には協力したいという思いもありお受けすることにしました。

同時に、フィッシャー直子さん(青森)も運営スタッフとして参加することが決まり、 4人のスタッフとしての企画運営が始まりました。

初めは、何からやればいいか・何を決めていくか・ゲストはどうするか、 など分からないながらも場所や時間、連絡方法など、Facebookのメッセンジャーを使い様々な話し合いを行いました。

前年に東京で開催された第一回目の「DM-familyティータイムin東京」に参加した経験をもとに、総会で示された「患者と家族が企画運営する交流会」の進め方のレクチャーも参考にしつつ、 問題点があればみんなで知恵や意見を出し合い、 提案があれば賛否や理由を連絡し合い、 ひとつひとつを密に連絡を取り合っていきました。

そんな中、少し不思議だったのは、 スタッフみんなの体調やメンタルが、なぜか同じタイミングで落ちたり、良くなったりしたことです。暮らしている場所も環境も違うけれど、お互いを気遣ったり、励ましあったりと、まるで家族のような感じでした。

 時には意見がぶつかることもありましたが、それぞれの意見や自分の意見を統合し、 みんなで納得し合うことは、とても大きな経験になりました。また、そういう時間こそが、スタッフ全員で協力しあう大きな意味だったように感じます。「なるほど、そういう意見もあるのか」とか、 「そういう視点もあったか!」とか、 「そこも考えるべきだったか!」など、 新しい観点や視点、発見の連続だったからです。

計画を立て実際に運営していく中では、会場手配や、事務局やメンバーとのやり取り、 案内状の作成、名簿管理など、いろいろな作業が必要でした。

そのひとつひとつについて、 各々の得意分野(とまでは言わないにしても)で分担し、 ここまでは誰かがやって、それ以降は他のメンバーにお願いする、など、お互いに支え合う、持ちつ持たれつの間柄は結構心地よいものがありました。

メッセンジャーでのやり取りの中にはどうでもいい世間話もありましたが、それが意外と大切なのかもしれないと感じています。

開催日当日、佐藤美奈子さん、フィッシャー直子さんとは初対面だったのですが、 あまり緊張もせずに仲良くなっていた気がしていたのは私だけでしょうか……?

当日は、私は会計として、あらかじめ作成された名簿と参加者のお名前を照らし合わせ確認し、 会費をお預かりして、お釣りがあればお返しする仕事を黙々と行い(残念ながら定員には満たない少人数でしたので少々肩すかし……) 空いた時間に集計、確認し、必要経費立替分の精算をし、 無事に職務を全うしました。また、会費の残金は患者会への寄付金としてお預かりし、後日事務局へ振り込みました。

今回、運営スタッフとして参加し感じたのは、すべての話し合いや作業は、一からみんなで協力し何かを作り上げるような、モノづくりのような感覚があったということです。

また、患者当事者として、「同じ悩みを持ち困っている患者のために何かをやっているんだ」 という責任感と達成感も強く感じました。

かの有名な、第16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンの言葉を思い起こしました。

その言葉になぞらえるならば、「The meeting of the patients, by the patients, for the patients (患者の、患者による、患者のためのミーティング)」といったところでしょうか。

準備段階から当日を迎えるまでの間、 責任感は大きかったですが、学生時代の文化祭のようなワクワクした感覚もありました。良い経験だったと思います。あらためてご参加くださった皆様、バックアップくださった皆様、 ありがとうございました。

筋強直性ジストロフィー患者会(DM-family) 梅津陽亮