2018年11月14日(水)、札幌医科大学医学部3年生の講座「臨床遺伝学」にDM-familyから会員の浅野由美子が一家で参加し、先天性筋強直性ジストロフィーの子どもを持つ体験に基づいたお話しをさせていただきました。

遺伝カウンセリングのロールプレイを聞いて、実体験から感想を述べる

浅野は3人の子どものうち、長女が小児期発症の筋強直性ジストロフィー、次女が先天性筋強直性ジストロフィーです。
札幌医科大学附属病院で、水上 都先生に診察を受けており、最近は浅野自身にも筋強直性ジストロフィーの症状が現れるようになってきました。

水上先生は病院での診察に加え、札幌医科大学で遺伝医学を研究されており、大学では「臨床遺伝学」の授業をお持ちです。遺伝カウンセリングで、実際の患者と家族がどんなふうにカウンセラーの言葉を受け止めるのかを学生に体験させたい、と考えた水上先生は浅野に、授業で学生が行う筋強直性ジストロフィーに関する遺伝カウンセリングのロールプレイを見て、感想を述べてほしいとのご依頼をいただきました。

遺伝カウンセリングは、不安な患者の気持ちを前向きにさせる大切な役目

当日の授業について、浅野はDM-familyの非公開ページに、次のように書いています。

「授業の中での設定が我が家の経験と酷似していたこともあり、次女の病名が『先天性筋強直性ジストロフィー』だと分かった時の不安な気持ちや、わたしのせいだと自分を追い詰めた当時の心境を思い出し、マイクが回って来た時に涙が出て、なかなか話し出せずにいました……」

「 “泣かないっ!”と自分を落ち着かせてから、感想を話し始めました」

遺伝カウンセリングは、患者の不安な気持ちを前向きに変える大切な役目なので、とことん話を聞いてあげてください」

「筋強直性ジストロフィーは、神経内科にたどり着くまでに、いろいろな診療科を受診する傾向があるので、この病気に気付ける医師が増えることを懇願してきました

「学生さんからの質問で『私の両親の様子はどうでしたか?』という質問がありました。
私は父親からの遺伝だと伝え、NICUでの入院が長期に及んだこともあり、病名の診断がついた時に両親に話したら『父親と母親は泣いたらダメ』、『みんなで成長を楽しもうね』と話してくれました、と答えました」

「最後に学生のみなさんと遺伝カウンセリングの先生たちとで写真を撮ってきました! 長男も一緒に連れて行ったら、授業を一生懸命ムービーモードで録画していました。患者会の小冊子も配られ、少しでも多くの方に周知されることに協力できて嬉しかったです」

「久しぶりに札幌医大のNICUにも行って、次女の成長をお見せし、当時お世話になった方たちとも触れ合ってきました。私の泣き顔も大笑いしている顔も知っているみなさんなので、懐かしくなってまた泣いちゃいましたけど。」

DM-familyの中でも、元気いっぱいな会員である浅野らしい言葉に、ほかの会員からは「こんな方たちが医師になってくれたらほっとします!」「涙が出る気持ち、本当によくわかります」というエールが寄せられ、浅野自身も「明るく子育てしようと、あらためて決心しました」と書いています。

最後に、貴重な機会を与えてくださった札幌医科大学の水上 都先生、そして授業で浅野の言葉を真剣に聞いてくださった学生のみなさんに、この場を借りてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

札幌医科大学附属病院 臨床遺伝センター
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