2016年10月14日~15日、名古屋国際会議場にて医療者向けの学会「第3回筋ジストロフィー医療研究会」が開催され、筋強直性ジストロフィー患者会(DM-family)は一般演題発表とブース出展を行いました。

お礼と問題提起:病気を知らない・認めたくない患者は、機会損失をしている

当患者会の一般演題「患者が寄与する研究を目指して~患者登録ご協力のお願い~」では、当患者会から日ごろ、患者登録にご協力いただいている医療関係者へお礼を申し上げるとともに、この病気を持つ患者と家族にが「病気を知らない・認めたくない」という傾向がありそうなことに言及しました。

「病気を知らない・認めたくない、という患者は、機会損失をしていること自体を知らないままでいる」

定期的な受診を続けていれば、多くの臓器に病気が出ても早期対応できる。
患者登録が何かを知り、協力すれば治療薬獲得への道が開ける。
こうしたことをこの病気を持つ患者自身が知っていることが、生命予後の向上には欠かせません。

 

患者会で制作した小冊子「知ってください筋強直性ジストロフィー」を配布

当患者会からは「決して無理に患者登録をしてほしいとまでは申しません。ただ、『患者登録を知っているか?』と、ひとこと患者に声をかけてほしい」と訴えました。

そして、当患者会で制作した小冊子「知ってください筋強直性ジストロフィー」を患者と家族に手渡していただきたいとお願いしました。

この小冊子は、これまで開催された市民公開講座の知識を元に、患者自身と研究班の査読を受けて制作しました。患者が生活の中でどんな対応をするべきか、図解を多用し、簡単に読めて理解しやすい内容となっています。

患者は「知り続けていく必要がある」:患者主導の治療薬承認に向けて

患者は病気であっても、知り続けていくことはできます。意思があり、望むことを伝える個人として、伝えるべき言葉を知っていくことは大事なことです。

米国FDAでは患者主体の治療薬承認(Patient-Focused Drug Development)という動きがあり、患者に直接「あなたにとって日常で一番困る症状は何か」を問いかけるミーティングを持っています。また、日本国内でも患者団体「せきずい基金」が臨床試験計画への関与をし、研究者とは異なる視点を持つ「患者の知」を伝えています。

患者と家族は、医療者の言葉を知り、生活の中で病気と向き合う患者の考えを伝えていく必要があると、当患者会は考えています。

患者が研究に寄与するために:患者登録は、同じゴールを目指す第一歩

さまざまな世の中の動向から「患者だから病気を知らなくて当然」では医療の進展は難しいということがわかってきています。

わたしたち筋強直性ジストロフィー患者会は、医療者と同じゴールを目指し、同じ言葉を話し、たとえどんな障害があっても研究に寄与できる患者となるべく、活動を続けてまいります。

展示ブースの模様

国立病院機構鈴鹿病院 神経内科 久留 聡先生と筋強直性ジストロフィー患者会会員

*一般演題のスライドはこちらからダウンロードできます。

*小冊子「知ってください筋強直性ジストロフィー」は研究会に出席した医療関係のみなさまにお渡ししたほか、2017年1月14日に開催される市民公開講座「知っておきたい筋強直性ジストロフィー@東京」でも配布する予定です。
また当患者会入会者には全員お送りしています。ご寄付をいただいたみなさまには1月中にお送りする予定です。